委任状テンプレート(Word)無料ダウンロード | 手続きや権利などを第三者に託す書類

無料で使える委任状のテンプレートに加え、委任状の書き方と作成時の注意点を詳しくご紹介します。
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目次

委任状のテンプレートダウンロード

委任状について

委任状とは

「委任状(いにんじょう)」とは、本人が自身で行うべき手続きや権利などを、自分以外の第三者に託すことを記した文書のことです。金融機関や役所などでの申請手続きによく使われる書類の1つです。

依頼された人、つまり委任された人(受任者)は「代理人」と呼ばれ、委任者に代わって手続きなどを行います。委任状の存在によって、その代理人の行為が、委任者本人からまちがいなく委託されたものであることを証明できるのです。

委任状には、委任者および代理人の氏名や住所のほか、委任する内容(範囲、期間など)も記載します。必要な事柄が明記されていれば、特に決まった書式はなく、手書き、PC入力のどちらで作成しても問題ありません。

なお、委任の証として、委任者が押印をするのが慣例ですが、認印で認められる場合、実印(登録印鑑)の押印が適切なケースなど、委任状の内容や用途により必要とされるものが異なります。

実印を使用する場合、印鑑証明の添付を求められることもあるので覚えておきましょう。

委任状の用途と役割

委任状の用途・使用目的

委任状は自身で行うべき手続きや権利などを第三者に代行してもらうことを明記するとともに、委任者が代理人にまちがいなく代行を依頼したことを証明するために使われます。つまり、委任状は、委任の内容について、委任者および代理人の双方が合意した委任契約の成立の証でもあるのです。

委任状の役割

委任状の役割をまとめると以下のとおりです。

  • 本来、委任者が行うべき手続きなどが代理人によって行われる旨を通知する
  • 代理人が委任者に代わって手続きすることを許可する(代理人に手続きを行う権限が付与されていることを証明する)
  • 委任者と代理人の間で委任契約が成立したことを証明する

委任状には上記のような性質があるため、効力を持たせるためにも記入の際は黒または青インクのボールペンを使いましょう。こすると消えるボールペン、シャープペンシル、鉛筆などで記入するのはNGです。

委任状の種類

委任状はさまざまなシーンで使われるので、種類も豊富にあります。以下のケースは、委任状が使用される代表的な例です。

  • 住民票や納税証明請求といった、役所での各種申請手続き
  • 口座の名義変更や貯金払い戻しなどの金融機関での各種申請手続き
  • 不動産売買に関連する手続き
  • 訴訟、強制執行、調停、交渉などについて弁護士に依頼する場合
  • 株主総会において代理人に議決権の行使を委任する場合
  • 自治会や学校などで実施される総会・会議において、代理人に定められた人物に議決権行使を委任する場合

委任状には決まったフォーマットはありませんが、提出先によっては指定された書式の使用を求められることがあります。

一方、指定書式がない場合、一から自分で作成しなければなりません。作成の手間を軽減したい人には、インターネット上で提供されている無料でダウンロードできるテンプレートを活用がおすすめです。

委任状の有効期限

各種手続きの代行を依頼する際に便利な委任状ですが、作成したものをいつでも使えるわけではありません。

委任状の効力、つまり有効期限(使用できる期間)は、一般的に3カ月とされています。そのため、できるだけ使用日に近いタイミングで作成するのが理想です。

早く作成しすぎて、いざ使用する際に有効期限切れになっているといったことがないように注意しましょう。

委任状の例文

ここで、使用シーン別の委任状の例文を紹介します。よく使われる言い回しやフレーズなどが記載されているので、文書作成の際の参考にしてください。

【例文1】一般的な委任状

(代理人の氏名、住所、生年月日などを明記した上で)私は上記の者を代理人と定めて、下記の権限を委任します。

【例文2】株主総会の委任状

〇〇〇株式会社の株主である私は、〇〇〇〇氏を代理人と定め、次の権限を委任いたします。

【例文3】PTA総会の委任状

私は、○○年度PTA総会に出席できないため、議事、議案、採決などに関する一切の権限を総会議長に委任します。

【例文4】訴訟委任状

私は弁護士・○○○○氏を訴訟代理人と定め、以下の事件に関する各事項を委任します。

【例文5】委任状の代筆理由

委任者○○○○が利き手骨折により文字を書けないため、代理人○○○○○が代筆し、委任者に了承を得ました。

委任状を作成する上での注意点

委任状のフォーマットに決まりはないものの、作成にあたって注意すべき点がいくつかあります。文書がしっかり効力を発するように、以下のポイントに留意して作成しましょう。

必要な項目を必ず盛り込む

委任状には、委任者および代理人の氏名、住所、委任する内容、委任の日付などを必ず記入します。

上記のほか、代理人の生年月日や電話番号、委任者と代理人との関係性などを記載する場合もあります。

委任者が作成・記入する

委任状は委任者が作成、記入するのが基本です。PC入力の場合、署名だけは直筆で行いましょう。記入の際は、シャープペンシル、鉛筆、こすると消えるボールペンなどは使用不可とされているため、黒や青インクのボールペンを使って書きます。押印が必要な場合、認印あるいは実印など、朱肉を必要とする印鑑を使用します。

ゴム印やシャチハタ印の使用は認められません。

委任状には有効期限がある

先述のように、委任状が効力を発するのは作成日から3カ月です。有効期限切れで使用できないといったトラブルを避けるためにも、作成するタイミングに注意しましょう。

白紙委任状の作成は避ける

委任状に記載すべき事項が網羅されておらず(代理人の情報や委任事項が記入されていないなど)、委任者の署名と押印のみが記入された文書(白紙委任状)は、委任する内容の変更・改ざんなどが容易にできてしまうため、作成はNGです。通常の委任状を作成した際も、内容を勝手に変更されるのを防ぐために、コピーをとっておくのも1つの方法です。

委任状の良くある質問と回答

ここで、委任状に関するよくある質問事項をまとめて紹介します。

委任状の作成に関して

委任状はなぜ必要なのでしょうか?

 何らかの理由により、本人が手続きをしたり、権利を行使したりできない場合、委任状を使用して、第三者(代理人)に代行を依頼できます。また、代理人が本人に代わって手続きなどを行う際、それが本人からまちがいなく依頼されたものであることを証明するためにも必要です。なお、実際に手続きなどを代行するのは代理人ですが、その責任を負うのは、委任者である本人です。万が一のトラブルを避けるためにも、委任をするときは信頼できる人に依頼するようにしましょう。

委任状は、委任する本人(委任者)以外が書いても問題ないですか?

委任状は委任者がすべて書くのが基本です。なお、病気やケガなどが原因で委任者が文字を書けない場合、代筆が認められています。ただし、本人以外の人が代筆しなければならない理由、代筆した人の氏名などを明記するとともに、代筆の了承を得ていることを証明するための委任者の拇印(ぼいん)が必要です。

コピーした委任状を使用できますか?

コピーした委任状は使用できません。FAXで送信されたものも受け付けられません。委任者が直筆で書いた原本を提出する必要があります。

委任状の書き方に関して

委任状はすべて手書きでなければ使用できないでしょうか?

委任状は手書き、PC入力、どちらでも問題ありません。なお、PC入力の場合でも、署名欄は委任者が直筆で書くのがポイントです。

委任状を書く際に、押印せず、署名だけでも問題ないでしょうか?

委任状の提出先によっては、署名だけで認められる場合があります。この場合、一緒に押印しても構いません。委任状の提出先、用途などによっては、署名および押印が必須のケースもあるため注意しましょう。

押印欄は必ず実印を使わなければならないでしょうか?

委任状の押印欄は、必ずしも実印でなければならないということはありません。ただし、ゴム印やシャチハタ印など、朱肉を使わないタイプの印鑑は無効です。なお、印鑑証明書の添付を求められる委任状では、実印による押印が必要です。

委任状のまとめ

各種手続きや権利の行使など、何らかの理由により自分でできない場合、委任状を活用することによって、第三者に代行を依頼できます。幅広い用途に使用できるので、文書を作成する際は、本記事で紹介した例文や注意点などをぜひ参考にしてください。

また、本記事内で委任状のテンプレートも提供しています。無料でダウンロードしてお使いいただけるので、あわせてご活用ください。

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