無料で使える辞任届のテンプレートに加え、辞任届の書き方と作成時の注意点を詳しくご紹介します。
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辞任届のテンプレートダウンロード
辞任届について
辞任届とは
「辞任届(じにんとどけ)」とは、会社、団体、組合などの役員が任期の途中でその職を辞める旨を届け出る際に使用する書類です。
一般的に、辞任届には辞任の日付、辞任する者の氏名、辞任の対象となる役職名、会社名、辞任届の作成日などを記載し、署名・押印をします。代表取締役を辞任する場合は、代表取締役の地位のみの辞任なのか、あるいは取締役としても辞任するのかといった内容も記載します。
なお、取締役が辞任する際に、その旨が記載されている株主総会議事録を添付することにより、辞任届の提出を省略できるケースもあります。
辞任届の用途と役割
辞任届の用途
辞任届は、会社、団体、組合などの役員が任期満了を待たずに、辞任する意思を知らせるために使用します。
なお、役員は会社設立時に登記申請されており、設立後に辞任があった場合には、役員変更登記申請が必要です。
辞任届の役割
辞任届は以下のような役割を果たします。
- 任期の途中で、その職を辞める意思を伝える
- 法律の遵守(会社法の定めにより、役員は辞任届の提出が必要)
辞任届の種類
辞任届が用いられるのは、以下のようなケースです。
- 代表取締役の辞任
- 取締役の辞任
- 監査役の辞任
- 会計参与の辞任
- 理事の辞任
- 代表理事の辞任
- 委員長の辞任
- 執行委員の辞任
- 議員の辞任
- 公務員の辞任
「退職届」との違い
辞任届と似た書類に「退職届(たいしょくとどけ)」があります。どちらも現在の職を自ら辞める意思を伝えるために使用する書類ですが、以下のような違いがあります。
- 辞職届 … 会社役員や公務員などが所属組織へ提出する
- 退職届 … 会社に雇用されている従業員が会社に提出する。

辞任届の例文
ここでは、辞任届の例を紹介します。よく使われる言い回しやフレーズなどが記載されているので、文書作成の際の参考にしてください。
私は、一身上の都合により、○○年○○月○○日をもって、○○○○○○○を辞任したく、ここにお届けいたします。
私は一身上の都合により、○○年○○月○○日付で貴社の取締役を辞任したく、お届けいたします。
私は、○○年〇○月○〇日開催の取締役会終結をもって辞任いたしたく、ここにお届けいたします。
私は、〇〇年〇〇月○○日をもって、○○○○○の代表取締役のみを辞任いたしたく、ここにお届けいたします。
私は、この度一身上の都合により、○○年○○月○○日をもちまして、貴社の代表取締役および取締役を辞任いたしたく、お届けいたします。
辞任届を作成する上での注意点
辞任届を作成する際は、以下のポイントに注意しましょう。
必要事項を記載する
辞任届に定められたフォーマットはありませんが、以下の項目を盛り込む必要があります。
- 辞任する日付
- 辞任するものの氏名(および住所)
- 辞任する役職名
- 辞任前の所属組織(会社名など)
- 辞任届の作成日
- 署名
- 押印
署名は手書きがベター
辞任届はPC入力、手書きのどちらで作成しても問題ありません。
ただし、PCで作成する場合、後々のトラブルを避けるためにも署名は手書きするのがベターです。
取締役の辞任届に押印する印鑑は認印でもよい
取締役が用いる辞任届に押印する印鑑は、認印を使用しても問題ありません。
ただし、後のトラブルや紛争を避けるために、実印で押印することが望ましいとされています。
さらに、印鑑証明書を添付するのもおすすめです。
代表取締役はどの地位を辞任するかを記載する
代表取締役を辞任する際は、代表取締役の地位のみの辞任なのか、代表取締役と取締役の両方の地位を辞任するのかを忘れずに記載します。
代表取締役は実印を押印する
代表取締役が辞任する際は、法務局に届け出ている会社の実印(代表者印)を辞任届に押印します。
あるいは、市町村に届け出ている個人の実印の押印が必要です。
なお、個人の実印を使用する場合は、印鑑証明書の添付も必要になるので注意しましょう。
辞任届提出後は役員変更登記申請が必要
取締役は株式会社の登記事項とされているため、届出内容に変更があった場合は変更登記申請が必要です。
手続きは会社が行うため、辞任後のトラブルを避けるためにも、辞任の意思を伝えた後は、変更登記申請書を法務局に速やかに提出するよう、会社に要請することが大切です。
辞任届のよくある質問と回答
ここで、辞任届に関するよくある質問事項をまとめて紹介します。
辞任届全般に関して
辞任届の作成に関して
辞任届のまとめ
辞任届は、会社、団体、組合といった組織の役員が、任期の途中で辞める意思を伝えるために用いる書類です。なお、このときは辞任届とよく似た退職届は使用しません。退職届は、一般の会社員が会社を辞めるときに使用します。
辞任届に定められたフォーマットはありませんが、本来の役割を果たすためにも必要な項目は盛り込みましょう。また、自筆での署名、実印での押印が望ましく、必要に応じて印鑑証明書を添付します。文書を作成する際は、本記事で紹介したポイントや注意点などをぜひ参考にしてください。
また、本記事内で辞任届のテンプレートも提供しています。無料でダウンロードしてお使いいただけるので、あわせてご活用ください。
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