無料で使える交渉状のテンプレートに加え、交渉状の書き方と作成時の注意点を詳しくご紹介します。
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交渉状のテンプレートダウンロード
交渉状について
交渉状とは
「交渉状（こうしょうじょう）」とは、物事や事柄を実現するために相手に請願をして、双方が合意に到達することを目的に使用する文書です。
契約の締結時、価格の値上げ・値下げ、納期や注文品の調整、クレームや損害賠償の処理など、さまざまなシーンにおける交渉に活用されます。
交渉状の用途と役割
交渉状の用途
交渉状は、社内・社外にかかわらず、関係者との合意形成を目的に使われる書類です。これにより、スムーズな取引や業務遂行に役立ちます。契約、取引条件の提案、業務提携、トラブルや紛争の解決など、当事者双方の合意が必要となるシーンで利用されています。
交渉状の役割
交渉状は次の下のような役割を果たします。
- 合意形成の請願
- 当事者双方の認識の共有
- 説得材料
- 交渉を形式的に進める
- 交渉の記録
交渉状の種類
交渉状は、使用目的や用途により幅広いシーンで使用されるため、さまざまな種類があります。代表的なものは以下の通りです。
- 契約締結の交渉（取引契約、業務提携契約、決済条件の厳守あるいは緩和など）
- 価格の交渉（販売価格値上げ、仕入価格値下げ、希望価格など）
- 注文品に関する交渉（商品変更、不良品の交換、納品の催促など）
- 納期の交渉（納期を早める、納期の遅延、納期の変更、提供開始時期など）
- 精算の交渉（決算時の精算、立替金精算など）
- トラブル、紛争、クレーム解決の交渉（損害賠償に関して）
「交渉状」と「依頼状」の違い
交渉状と似た書類に「依頼状（いらいじょう）」があります。両者とも、ある物事や事柄について当事者同士が合意形成を図るために使用する文書という点では共通していますが、使用目的や性質などが異なります。
交渉状は先述の通り、当事者双方が合意に到達することを目的に使用する文書であり、相手を説得し、協力を求める内容を記載します。
一方、依頼状は相手に何かをしてもらうことをお願いして、合意を求める文書です。そのため、相手を敬いながら、感謝の気持ちを込めて、ていねいな文章を書くように心がけます。
交渉状の例文
ここでは、交渉状に記載する前文の例を紹介します。よく使われる言い回しやフレーズなどが記載されているので、文書作成の際の参考にしてください。
拝啓 時下ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。平素より格別のご高配を賜り、心より感謝申し上げます。
さて、弊社商品「○○○○○」の価格につきまして、原材料費や人件費の高騰などにより、やむなく値上げを決定いたしました。
つきましては、誠に勝手ながら、○○○年○○月○○日納入分からの価格を「○○○円」に値上げさせていただきたく、何卒ご理解くださいますようお願い申し上げます。
今後も変わらぬご愛顧のほどよろしくお願い申し上げます。
敬具
拝啓 貴社ますますご隆盛のこととお慶び申し上げます。平素より格別のご厚情を賜り、誠にありがとうございます。
さて、現在貴社から仕入れております「○○○○」につきまして、厚かましいお願いで大変恐縮ですが、仕入価格をお値引きしていただきたく、お願い申し上げます。販売競争が激化する中、販売実績を思うように上げられず伸び悩んでおり、貴社のお力添えを賜りたいと存じます。
何卒前向きにご検討をお願いできれば幸いです。
敬具
拝啓 時下ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
さて突然のお願いで大変恐縮ではございますが、弊社とのお取引をお願いしたく、本状をお送りした次第です。
弊社は創業以来、○○○を製造・販売してまいりました。さらなる発展のためにも御社のご協力を賜りたく、ここにお願い申し上げます。後日改めましてご連絡いたしますので、ご検討のほどよろしくお願いいたします。
敬具
拝啓 時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
さて、過日貴社の運送ドライバーが民家の塀を破損させた件につきまして、修理代の請求書が弊社に到着いたしました。先方に確認したところ、運送車両に弊社の名前が記されていたたためとのことです。事故後、貴社と弊社の話し合いで、修理代金については貴社が支払うとのことで合意しております。先方との直接交渉も難しそうなため、一旦、弊社で立替払いをし、後日返金をお願いしたく存じます。
立替払い実施後に改めてご連絡いたします。何卒よろしくお願い申し上げます。
敬具
交渉状を作成する上での注意点
交渉状を作成する際は、以下のポイントに注意しましょう。
交渉の目的を明確にし、具体的な内容を記載する
交渉状を作成する際は、交渉の目的を明確にした上で、請願事項や根拠などを具体的に記載しましょう。
必要に応じて代替案なども提示します。根拠を明確に示し、理解を深めるために、資料を添付するのもひとつの方法です。
内容に過不足ないように、わかりやすい文章を心がける
交渉状の性質から、文書が長文になってしまいがちですが、できるだけで簡潔に、わかりやすい文章を書くのがポイントです。
内容に過不足がないように、要点をしぼって記載し、専門用語や難しい単語の使用は避け、相手に伝わる文章を心がけます。
誤字脱字がないように注意する
交渉状に限らず、特にビジネスシーンで使用する文書を作成する際は誤字脱字がないように注意が必要です。
場合によっては相手に失礼な印象を与えますので、提出前に再確認する、複数人でチェックするなどがおすすめです。
相手の立場を尊重し、ていねいな文章を心がける
交渉状は当事者双方の合意形成を図るために使用する文書であり、相手方に一方的な要求を押し付けるものではありません。
したがって、相手の立場や事情を理解・尊重し、終始ていねいな文章を書くように心がけましょう。
必要に応じて回答期限を設ける
交渉状の内容について回答期限を設ける場合は、相手方に期日がわかるように明確に記載します。
回答期限を明記したにもかかわらず回答がない場合は、相手に連絡を入れましょう。
交渉状のよくある質問と回答
ここで、交渉状に関するよくある質問事項をまとめて紹介します。
交渉状全般に関して
交渉状の作成に関して
交渉状のまとめ
交渉状は、物事や事柄を実現するために、当事者双方が合意に到達することを目的に使用する文書です。新規契約、販売価格の値上げ、仕入価格の値下げ、納期の調整、注文品の変更、トラブルや紛争時の損害賠償の処理など、さまざまなシーンで交渉に活用されるので、種類は豊富です。実際に文書を作成する際は、本記事で紹介したポイントや注意点などをぜひ参考にしてください。
また、本記事内で交渉状のテンプレートも提供しています。無料でダウンロードしてお使いいただけるので、あわせてご活用ください。
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