無料で使える顛末書のテンプレートに加え、顛末書の書き方と作成時の注意点を詳しくご紹介します。
掲載しているテンプレートは会員の登録不要で無料ダウンロードしてすぐにご利用できます。
顛末書のテンプレートダウンロード
顛末書について
顛末書とは
「顛末書(てんまつしょ)」とは、仕事上でミス、トラブル、不祥事などの問題が発生した際に詳しい内容などを記載し、会社に報告するために使用する文書です。
顛末書には、問題が発生した日時、場所、詳しい内容経緯、問題の原因、現在の状況、今後の再発防止策などを記載します。このように、起きた問題を客観的に記録する、問題の原因を分析する、再発防止策を講じるほか、社内に提出し、関係者と認識を共有することも顛末書の目的です。
顛末書の用途と役割
顛末書の用途
顛末書は、仕事上で生じたミス、トラブル、不祥事などの問題を客観的に記録し、社内の関係者に報告・共有するために使用します。また、問題の原因を分析し、特定することにより、再発防止にもつながります。
顛末書の役割
顛末書は以下のような役割を果たします。
- ミス、トラブル、事故、不祥事などの問題の記録・報告
- 問題の責任の所在を明確にする
- 関係者との情報共有
- 問題の原因分析
- 問題解決・再発防止のための対策を講じる
- 謝罪・反省の気持ちの表明
- 法的証拠資料
- 類似事例を分析する際の参考資料
顛末書の種類
顛末書は以下のようなケースで使用されます。さまざまなシーンで活用されるため、顛末書尾の種類は豊富です。
仕事上のミス・トラブルの顛末書
- 顧客からのクレーム
- 商品の欠陥、誤発送
- 納期遅延
- 発注ミス
- 書類作成ミス
- 会計ミス
- 情報漏えい
- セクハラ
- パワハラ
- 暴力行為
- 職場内いじめ
- 差別発言
不祥事・違反の顛末書
- 横領
- 贈収賄
- 窃盗
- 詐欺
- インサイダー取引
- 法令違反(独占禁止法違反、労働基準法違反、著作権侵害など)
- ・契約不履行
事故の顛末書
- 火災
- 爆発事故
- 交通事故
- 天災(地震、台風、洪水など)
「顛末書」と「始末書」の違い
顛末書と似た書類に「始末書(しまつしょ)」があります。顛末書は、ミスやトラブルなどを客観的に記録し、報告するために使用します。基本的には問題の経緯を説明し、関係者と情報共有するのが目的です。
一方、始末書はミスやトラブルなどへの謝罪が主たる目的であるという点で異なります。謝罪に加えて、同じ過ちを繰り返さないように再発防止に努めることも誓約します。

顛末書の例文
ここでは、顛末書の冒頭に記載する前文の例文を紹介します。よく使われる言い回しやフレーズなどが記載されているので、文書作成の際の参考にしてください。
この度発生しました「○○○○○○○○」の発注ミスにつきまして、その経緯と今後の再発防止策を下記のとおりご報告申し上げます。
○○年○○月○○日に紛失した会社の備品(○○○○○)につきまして、調査結果と再発防止策を下記のとおり報告いたします。
○○年○○月○○日に発生した、機械の不備による従業員の負傷事故につきまして、原因を究明し、再発防止策を講じましたので、以下のとおりご報告申し上げます。
○○○○○(取引先)様への「○○○○○○(商品名)」につきまして、本来○○月○○日に納品すべきところを誤って○月○日に納品しました。詳しい状況、対応方法、今後の再発防止策を下記のとおりご報告申し上げます。
顛末書を作成する上での注意点
顛末書を作成する際は、以下のポイントに注意しましょう。
客観的な事実のみを書く
実際に起きたミス、トラブル、不祥事などについて、客観的な事実のみを記載します。推測や私見などを書くと混乱するので避けましょう。
具体的な内容を書く
問題の内容はできるだけ具体的に記載します。ただし、あまり長すぎる文章は読みにくくなるため、簡潔かつ過不足なく記載するのがポイントです。
社内規定で書き方が定められている場合は、それにしたがいます。
誤字脱字に注意
顛末書に限ったことではありませんが、ビジネス文書を作成する際は誤字脱字に注意し、正確に記載しましょう。
署名・押印をする
顛末書には署名および押印が必要です。書類作成後、自筆で署名し、忘れずに押印しましょう。なお、押印は認印で構いません。
迅速に作成する
顛末書の提出には厳密な期限はありませんが、トラブルや不祥事などの問題が発生した際は、可能な限り速やかに作成するのが理想です。
時間が経つと忘れてしまうこともあるため、記憶が新しいうちに作成しましょう。
顛末書のよくある質問と回答
ここで、顛末書に関するよくある質問事項をまとめて紹介します。
顛末書全般に関して
顛末書の作成に関して
顛末書のまとめ
顛末書は、仕事上で生じたミス、トラブル、不始末、事故、不祥事といった問題の詳細を記録し、会社に報告して関係者と情報共有する目的で使用します。当事者の反省を促す側面もありますが、再発防止策を検討することで、社内で同じ過ちを繰り返さないようにする、同様のトラブルを未然に防ぐなどの役割も果たします。
顛末書と似た始末書は、同様に問題が起きた際に使用する書類ですが、顛末書に比べて、より謝罪や反省の弁を述べることに重きが置かれています。そのため、両者を使い分けることが必要です。会社から指定された場合はそれにしたがいましょう。
なお、顛末書には定められたフォーマットはなく、手書きあるいはPC入力のどちらで作成しても問題ありません。文書を作成する際は、本記事で紹介したポイントや注意点などをぜひ参考にしてください。
また、本記事内で顛末書のテンプレートも提供しています。無料でダウンロードしてお使いいただけるので、あわせてご活用ください。
- 掲載されているファイルは個人でのご利用に限らせていただきます。
- 当サイトの許可なく商用や転載でのご利用は禁止いたします。
- ファイル使用時に発生したいかなるトラブルに関しましては一切責任を負いかねます。
- 当サイトへのリンクは完全フリーです。運営者への許可は必要ございません。